天井のシミとドアの向こうが恐い・・・
子どもの頃は恐い事ばかり
幼少期は誰でも想像力がたくましく、恐らく一生で一番想像に跳んでいる時期だと思います。
だから考えすぎちゃって不安になったり、時に恐くて恐怖に震えるなんてことがあるのだと思います。
皆さんは想像しすぎてありもしない恐怖で恐くなったという事はありませんでしたか?
私は記憶の範囲だと天井のシミと締まっているドアの向こうが恐かったんです。
天井のシミの恐ろしさ
今でも怪奇現象を扱う番組や本では天井のシミ(又は壁のシミ)が扱われていますが、私の幼少時も恐かったんです。
大人になると何でもないのですが、実は子供の時も見るだけでは何ともないのです。
なぜ恐怖に変わるかというと「発展させて考えてしまう」からなんです。
つまり想像・妄想しすぎなんですね。
天井だけではなくて、壁や床のシミ、特に古めの建物で雨水が漏れた後があったりするともう恐怖のどん底です。
ある程度の年齢になると全然恐くないのですが、子どもはどうしても「お化けの顔に見える」とか思うんです。
そしてじーっと見ているとだんだんシミの形や大きさが変化するように見えてきます。
単なる錯覚なのですが、シミ以外でも一点を見つめていると動くような感覚がしたりしますよね?
子どもはそれを極端に妄想に結びつけるんです。
寝る時に天井を見ていたらシミが見えて、「あれれ?」と思ったらなんか人の顔に見えて来たりして思わず目をつぶったことがあります。
でも目を開けたら目の前に天井から降りて来たシミのお化けがいたなんてことを考えて目が開けられなくなります。
そのまま寝て朝を迎えられればよいのですが、気になって眠れなくなってしまう→でも目を開けられないの繰り返しで知らぬ間に朝を迎えます。
おかげで寝不足になってしまいます。
朝をそのまま迎えることが出来れば良いですが、トイレに行きたくなったりしたら最悪。
となりに親兄弟がいればいいけれど1人だったら・・・。
起こしても誰も起きなかったら・・・。
子どもの妄想は走り出したら止まらなくなってしまうんです。
↑天井からベロがぶら下がっていて、四角い口を開けている!
しかも一つ目だし!!
ドアの向こうの恐ろしさ
同時期に恐ろしかったのが閉まっているドアなんです。
家の中での出来事が多かったのですが、たまに恐くて玄関を開けられなかったこともありました。
一番恐怖を感じた時は、小学校1~2年の時に住んでいた家が2階建ての戸建てだったのですが、2階から1階に降りる階段の手前にドアがあったんです。
窓やガラスは付いていない木のドアです。
日曜日とかの休日に(真昼間です)1階に降りようとしたらいきなり足がすくんでドアを開けられなくなってしまったんです!
その時思ったのが、
「このドアを開けたら宇宙人や一つ目のお化けなどがいたらどうしよう」
と頭をよぎり開けられなく会って立ちすくんでしまいました。
じーっと見ていて妄想が広がっていたのではなくて、ドアノブに手をかけた瞬間に思ったのです。
多分ドアの前で30分近く固まっていたと思います。
この30分で頭をよぎったのが以下のようなものでした。
ドアを開けたら・・・
・タコみたいな宇宙人がこちらを睨んでいるかもしれない。
(SFの名作、HGウェルズの宇宙戦争をよく読んでいたので)
・からかさお化けやのっぺらぼうがいるかもしれない。
(妖怪大図鑑とかが好きだったので)
・不気味な宇宙人/宇宙生物が飛び掛かって来るかしれない。
(当時やっていたアメリカのSFドラマ「宇宙家族ロビンソン」の一場面で、何処かの天体で子供が劇の練習かなんかをしている時に、それに使うドアだけのセット(どこでもドアみたいな感じ)のドアを開けたらいきなり不気味な宇宙生物が襲ってきたという場面が頭から離れなかったので。)
などと思うと暖かな日差しの昼間なのに恐ろしさのあまり固まったのです。
全て私の頭の中での話しです。
なお宇宙家族ロビンソンについてはそのうち記事を書きたいと思いますが、サンダーバードの直後くらいの時期で知る人ぞ知る名作です。
宇宙人が出て来たり、何らかの危機が迫るといっしょにいるロボットが人間より早く察知して、「警告!警告!」と叫んでいました。
この直後に不気味な宇宙生物が出て来たりしていました。
親も出かけていて家には一人だったので、「せめて明るいうちに1階に降りよう」ということで思い切り突き放すようにドアを開けました。
もちろん何もいません。
恐いものなど見えません。
安堵の気持ちで階段を下りて「助かった・・・」と思ったのでした。
天井の梁も恐かった
家の天井には梁などありませんでしたが、小学校1年生の夏休みに母と二人で茨城県の那珂湊近くの海の家に泊まりに行ったことがあります。
8月という事もありとてもたくさんの人がいましたが、海の家は当時でさえかなりの古民家という感じで、母と二人で使うにしては広すぎる部屋でした。
夕食後に部屋でくつろいでいると端の方にマンガ本がたくさんあったのです。
いわゆる「少年XXX」とかのものです。
そのうちの1冊の巻頭に「妖怪特集」みたいなページがありました。
当時妖怪とかが流行っていたのではと思います。
色んな妖怪図鑑を見て来たので、そんなに恐くはなかったのですが、一つだけ見た瞬間に身の毛がよだつほどの恐怖を感じたページがありました。
「ひょうすべ」っていう目つきが悪い妖怪なんですが、その挿絵は「ひょうすべ」が天井の梁に隠れていて、下に寝ている子供を恐ろしい目つきで見下ろしているのでした。
まさに私が置かれた状態そのものでした。
その絵の恐ろしさと、自分の置かれた状況が合致するという偶然にマンガを読んだりする状況ではなくなったのです。
泊った部屋の天井には太い梁がありました。
その陰から「ひょうすべ」が覗いていると思うと・・・。
叫びそうなほど恐く、布団を頭からかぶって早々に寝ました。
心の中で「どうか、ひょうすべが現れませんように、朝までトイレに起きませんように」と。
幸い何事もなく朝を迎え、海水浴を楽しんで翌日帰路に着いたのでした。
「ひょうすべ」ってこんな↓感じの妖怪でしたが、マンガ本で見たのはもっと目つきが恐ろしかった気がします。
画像引用元:Wikipedia
子どもは何でも想像を発展させてしまうもの
壁のシミ、天井の梁、ドアの向こうなど何でもかんでも想像で実際にないものを作り出すのが子どもなんですね。
人間は脳が急激に発達するのは赤ん坊の時、そして思春期に向かう時というのを聞いたことがあります。
だからなんでしょうか?
私も本記事に書いたように想像で恐ろしさに震えていましたが、私の子どもも似たようなことを言っていました。
でも必ず「恐い」方に想像するだけとは限らないんですけど、たまたま私は恐い方への想像が多かったのかもしれません。
当時はウルトラマンシリーズや妖怪図鑑などが流行っていた時代でしたから。
今となっては懐かしい、でもやはり恐かった思い出です。
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