銀座ライオン・ビヤホール
本当に楽しめる居酒屋とは?
お酒をたしなむ方の楽しみ方は人によりそれぞれだと思います。
1.お酒と料理を楽しみながらじっくりと静かに味わう。
2.友人と楽しく語りながら酔いしれるひと時。
3.家族とともに食事を中心として楽しむ。
4.マスターをはじめとするお店の方との会話を楽しむ
5.開催されるショーとともにお酒を楽しむ。
・・・・・
私は上記で言えば99%が「2.」なんですね。
残りの1%は「3.」です。
でも私にとっては似つかないというかあまり縁がないのですが「5.」で忘れられないお店があるのです。
とは言っても現存なんですが、大分行っていませんし「行きたくてうずうずしている」お店があります。
私は基本的に「ショーを楽しむ」というガラでもないし、あえて言えば家族で行くTDR(東京ディズニーリゾート)のショーを楽しむくらいなんです。
「現存」のお店を記事にするのは「懐古趣味」とは言えないかもしれませんが、「どうしても書かずにいられない!」と思うほどの感動があったのでご容赦くださいませ。
初めて私を感動させた”居酒屋”
実は全国展開している「銀座ライオン」なんです。
その銀座7丁目店のビルにあるビアホールです。
ショーなどを当て込んでいったわけではありません。
たまたま入店したらすばらしい感動のひと時をくれたお店だったのです。
このお店は数回行っていますが、最初に行ったのは(多分)1990年頃だと思います。
当時自宅も勤務先、通勤途中も銀座は休日以外は全く縁のない場所でした。
でも電子業界にいたので晴海の東京国際見本市会場によく電子関連のショーや発表会を年に数度見に行っていたのです。
晴海の会場は1996年まで使われていたものであり、その後は老朽化のために東京ビッグサイトに引き継がれました。
晴海の東京国際見本市会場に行かれた方はご存知と思いますが交通アクセスがよくありませんでした。
行き方としては、
・銀座/築地方面からバスに乗る(ショー開催時は無料送迎バスあり)
→東京駅八重洲口からもバスがありました。
・日の出桟橋(浜松町駅より徒歩10分)から水上バス(船)に乗って東京国際見本市会場の端の港に着く。
・銀座/築地駅から徒歩(30分くらいかかる)
などがありました。
よく利用したのは東京駅からのバスか水上バスでしたが、水上バスは浜松町駅から歩くのがかったるいし、浜松町駅~東芝本社ビル脇までは連絡通路だけど、そこを過ぎると外を歩くので雨の日や夏は結構きついですね。
また水上バスは乗船時間は10分あるかないかですが、便数がそんなに多いわけでもありません。
東京駅や銀座からのバスはショー開催時は送迎バスが次から次へと運転されるので一見便利ですが時間帯によってひどい渋滞があり15~20分で付く距離に1時間を要しました。
特に東京国際見本市会場発のバスはどうしても夕方のラッシュ時に重なることも多かったので乗るだけでも大変、乗ってからも銀座や東京駅まで1時間近くかかるという有様でした。
だから私は帰りは晴海から銀座駅までよく歩いたのです。
そして金曜日に会社の先輩とショーを見に行ったときに(金曜日の直行直帰ほどおいしい外出はありませんね)、バス停は長蛇の列でしかもなかなかバスが来ないという有様でしたので二人で銀座に向かって歩き始めたのです。
途中勝鬨橋(かちどきばし)を渡りひたすら歩きます。
そして17時過ぎに銀座の4丁目交差点に着いたところで、「金曜日だし飲んで帰ろう!」ということになりました。
ここからが「銀座ライオン」との出会い、付き合いとなるのです。
銀座ライオンでの楽しいひと時
「銀座で飲む」というとちょっと(かなり?)敷居が高い気がします。
それも新宿などのように「一見普通の居酒屋やバーのようだけど驚くほど高額な請求をされる。」というイメージではなくて、「サービスに見合った対価」が請求されるみたいな感じです。
でも銀座は高級クラブばかりではありません。
廉価な居酒屋もたくさんあります。
私と先輩は「どこにしようか?」とうろつきながら一番無難な「銀座ライオン」にしたのです。
私は銀座店ではありませんが、他の地域の銀座ライオンは何度か入ったことがあります。
7丁目店はビルの中に数フロアあり、その中で一番カジュアルっぽいビヤホールに行くことにしました。
ここはなんと「昭和9年からやっている日本最古のビヤホール」なのです!
渋いレンガつくりの店内は異国を思わせるほどで、天井が高く各テーブル間のスペースもゆったりとしています。
(同店のサイトから写真を引用させて頂こうかと思いましたが、「画像等一切の無断転載禁」とのことなので本記事では載せません。ご興味のお有りの方は以下のリンクからご覧ください。)
私と先輩はひたすら黒ビール(大ジョッキ)を飲み続け、おつまみはソーセージの盛り合わせなどドイツ風の料理を楽しみました。
ジョッキはブーツタイプのものだったと思います。
(飲む向きを間違えるとパコン!という音と共に顔にビールを浴びてしまう!)
見回すと客層はご年配の方もかなり多く、長年の常連さんという方が多いのではと思います。
酔いもまわり、入店後何分かするとショータイムがありました。
店員さんはドイツの民族衣装を着ているのですが、皆さんがビールのジョッキを持って歌(ドイツ民謡?)を歌いながら各テーブルを回ったりして場を盛り上げてくれます。
しかも彼/彼女らの歌声は実に素晴らしいのです。プロかどうかは分かりませんがかなり練習をしないと出ない歌声と笑顔、演出だと思いました。
私はお酒を飲むときは友人と静かにじっくりと話しながら・・・というのが好きなのですが、この時ほどお酒を飲んでショーを見ながら幸せな楽しい気持ちになったのは初めてでした。
お客さんの中にこの日が誕生日という方がいて、お祝いの歌を歌ってもらっていました。
常連さんなのでしょうか?
とにかくおいしいビールと料理、不定期の時刻に開催されるショーで大満足のひと時を過ごしました。
私と先輩はそのまま有楽町駅まで歩いて方向が違うので駅で別れました。
私は横浜方面なので有楽町から京浜東北線に乗ったのですが、はっきり言ってぐてんぐてんに酔っていたので瞬きを1回しただけで横浜に着いていました。
有楽町~横浜は京浜東北線で約40分ほどかかるのですけどね。
その後同店には何度か行き、結婚したての頃に妻を連れて行き大満足してもらえました。
また行きたいのですが、現在札幌在住ですのでなかなかすぐには行けません。
(金と暇があれば銀座なんて家から片道3時間強くらいなんですけど)
また訪れるまでは札幌の同店チェーンで楽しみたいと思います。
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横浜山手のキリンビール発祥の地で産湯を浸かった私は、根っからのキリン党ですが、サッポロビール園と銀座ライオンは別格です。
70年代前半の学生時代、所属していた大学新聞部の印刷所が銀座にあり、毎月、校正作業のために銀座へ出向いていました。
昼食はクラブの経費で落ちたので、入学当初はおとなしく印刷所近くの普通の食堂へ入っていましたが、部内の状況を把握し出して図々しくなると、銀座ライオンのビール付きランチが定番になり、先輩の編集長から呆れられてしまいました。
それから30年経っても居心地のいいビアホールはお気に入りで、有楽町の国際フォーラムで行われた娘の卒業式に出席する前にも、娘と家内を連れて銀座ライオンに立ち寄ってランチビールをしたら、「この大事な日にッ!」と、二人から呆れられてしまいました。
浜のヨースケ様
コメントありがとうございます。
銀座ライオンは決して敷居や値段が高いお店ではありませんが、ビアホールとしてやはり別格で頂点のお店だと思います。
札幌にも複数店あり、狸小路のお店は2度ほど懐かしさで入ってしまいました。
でも銀座本店で行われるようなショーはないので物足りなかったですね。
いつの日か銀座に泊まってライオンでショーを見ながらビールを飲みたいです。