お誕生日会
お誕生日会は年に一度の大イベント
子どもの頃は毎年誕生日が来るのが嬉しく仕方ありませんでした。
親からもらうプレゼント、友人を招いての誕生パーティーなど、まさに一大イベントだったのです。
あくまでも私の場合ですがクリスマスよりもはるかに嬉しかったのです。
クリスマスは親からの(サンタとしておきましょう)プレゼント、豪華(に見える)クリスマスケーキなども嬉しかったのですが、友人を呼んだりすることは一度も無かった記憶します。
知合いでクリスマスパーティーに友人を呼ぶという人はいませんでした。
当然かもしれませんね。だってクリスマスは世界的に決まった日ですから。
私と私の友人でお誕生日会なるものをやっていたのは記憶の限りでは小学校4年生まででした。
当時も地域性、考え方様々な事があるとは思いますが、高学年や中学校になってやっている人は見聞きしたことがありません。
お誕生日会はどんな内容?
大したものではありません。しょせん「一般庶民」でしたし、私が幼少期を過ごした時代は東京23区内とは言えある一定の格差があった時代なのです。
参考記事:東京都内での激しい経済格差
事前に(一月くらい前)呼びたい友人たちに声をかけて親にもその旨伝えておきます。
そして当日は友人が集まって来て親の手料理とケーキなどで細やかなパーティーとなり、食べるだけ食べたら後はいつものように家の中、または外に遊びに行くのです。
呼ぶ友人の人数は来て欲しい人だけの限定ですし、大きな家でもなく盛大に行うパーティーではないのでせいぜい5~6人くらいでした。
またこのパーティーで友人からプレゼントをもらった記憶がありません。
いや、もしかしたらあったかもしれませんが「全員がプレゼント持参」というような申し合わせは無かったですし、一人だけ持って来たら、その人が浮いてしまいますし他の友人とも顔が合わせづらくなりますね。
そして先述の参考記事にもありますように、当時は都内でも経済格差がかなり大きく、また場所柄クラスには親と離れて暮らす子どものための施設から通っていた子どもも多かったので、そういう人を呼ぶ時に「プレゼント持参」なんて過酷な事は当然言えません。
(この子どもたちのための施設は当時も今も都内最大級の規模でした。)
だから全員プレゼント無しで来てもらうことがベストだったのです。
来客からのプレゼント無しのお誕生日会です。
でもとても楽しかったです。
でもお開きになる時は来てくれた友人たちに細やかなお礼のプレゼントを渡していました。
もちろん親が用意してくれるのですが、安いけれど最低限の文具のセット(せいぜい定規、鉛筆くらい)などをお土産にあげていました。
これは他の人のお誕生日会に呼ばれても同様でしたので、私の住んでいた地域ではプレゼントに関しては暗黙の了解があったのだと思います。
あと記憶の範囲では女の子を呼んだのは1度だけだったかな?と思います。
ただ彼女も男子だけの中に来るのはバツが悪かったと思われ、ケーキなどを食べた後は一人で先に帰宅してしまいました。
当時は何とも思いませんでしたが、大人になって思い出すと配慮がなくて申し訳なかったと深く反省しております。
細やかでもお誕生日会はごちそうとケーキで
これは当時経済的に豊かだったわけでもない、大人数を呼ぶような環境、友人関係でもない状況だったので人数が少なくて当然でした。
もし今お誕生日会なるものをやっても同様ではないかと思います。(プレゼントの件も含めて)
でも親が細やかながら作ってくれた手料理(唐揚げやちらし寿司が多かったかな)、小さいけれど豪華に見えたケーキなど今思うと本当に心温まる物ばかりでした。
もちろんその時は豪華な食事とケーキ、飲み放題のジュースなどしか頭にありませんでしたが、後年親が逝去してからはその時の事を妙に感謝して手を合わせてしまいます。
↓当時はこんな豪華ではありませんでしたよ。
今じゃ普通クラスなんでしょうけど。
当時うちはまあ並クラスの家だったと思いますが、同級生にはかなり裕福な家の子どもももちろんいました。
そういう人のお誕生日会にも招かれましたが、周りとの格差を気にしているのか、地域での暗黙の了解からなのか、料理やお土産などは何処の家とも変わらず決して豪華な事はありませんでした。
そのことについては当時私は何とも思いませんでしたし、楽しかった、それだけの思い出です。
でも裕福なご家庭であっても世間との差が出ないように親は苦慮されていたのでしょうね。
近年のお誕生日会は?
時が過ぎ私も人様の親となり、自分の子どもはもちろんその友人も多く見て来ましたが、いつの間にかお誕生日会なるものはやらなくなったように感じました。
それは東京、横浜、そして札幌市でも同様に感じます。
もっとも今でも地域性もあるだろうし、毎年一部の決まった友人たちだけでやっている事もあろうかと思います。
純粋に子どもどうしだけの付き合いならば何も問題ありませんが、親どうしの付き合いとかだと色々面倒な事もあるし、「あそこのお母さんは苦手」という親も多々いると思います。
そして大人の世界も虚礼廃止の方向に世の中は動いていますね。
だから子どものお誕生日会はいつの間にか姿を消したのだと思います。
近年「お誕生日会」と言ったら結婚前の若い人たちが友人の誕生日を祝うという事に絞られて来ているのではないでしょうか?
そういう仲間同士ってすごくいいなと思います。社会人になってもそういう付き合いや場を設けることが出来ることはいつまでも青春、という感じもしますね。
私は社会人になってからはそういうことは皆無でした。でももしあったとしても結婚すると友人たちとのお誕生日会なるものは無くなってしまい、配偶者との二人だけのお誕生日会、そして子どものお誕生日を家族で祝うという形式に代わって行きます。
これは寂しいとかではなくて、人生のドラマが進行しているように私は感じます。
皆様はどうお感じになられるでしょうか?
追記:せっかく本記事はきれいに終わらせたつもりですが、ある年齢になると「お誕生日はもう結構でございます。」とか「神様に返納いたしますので来年からは不要です。でもずっと生きていきますので。」みたいな気持ちになる自分がいます。
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