大沼景雲荘ユースホステル (北海道・大沼公園)
今は無き北海道の大沼景雲荘ユースホステル
私はユースホステル(以下YH)を利用した旅が大好きでした。
YHを知らない人に簡単に説明すると、男女別の相部屋に泊まり食事の準備や片付けなども自主的に行い、一般的な宿ではなくて旅から多くの事を学ぶ施設、とでもいうのでしょうか。
昔はほぼ9割以上のYHが食後の食器も各自で洗い、消灯も21~22時、飲酒厳禁など厳しい規則が何処でもありました。
でも非常に安い料金で泊まれますし、ほぼ全世界にあるのですが今は数が減少し、残っているYHもややビジネスホテル化して来て時代に流されつつあります。
私は昔のそんなYHが大好きで北海道から沖縄まであちこちを泊まり歩き、約300泊強は泊まりました。
それらのYHの思い出なども本サイトで書かせて頂きます。
景雲寺というお寺が運営する大沼景雲荘ユースホステル
大沼国定公園はとても美しく、函館を出た列車が30分ほどで最初に北海道らしい風景を見せてくれる場所です。
ここにあった大沼景雲荘YHは初めて北海道旅行で泊まった第1泊目のYHで、それから気に入って何度も何度も泊まりました。
場所はJR大沼公園駅から徒歩で5~10分弱の場所でした。以下でご確認下さい。
(Googleマップが開きます)
ここは景雲寺というお寺が運営していて、閉館は1984年9月30日だったようです。
道路からちょっと横に入るとYHの後ろに大きなホテルがありそこにYHがありました。
確か正面左手に階段があって、フロントは2階だったと思います。
当時お寺のYHというと「広い畳部屋に布団をびっしり敷き詰めて・・・」とか「夏に人が多いと本堂で寝かされた」、「朝早く起こされて座禅を組まされる」などの話しがよくあったのですが、大沼景雲荘YHは決してそうではなくて、部屋も2段ベットで1日のスケジュールもごく普通のYHでした。
そしてYH全盛の時代というのは夜に【ミーティング】という集まりがあり、宿泊者全員で歌ったり踊ったり、或いはお茶を飲みながら静かに語り合う、などが毎晩の恒例行事だったんです。
今思うと恥ずかしい場面も多かったんですが、若い日の私はある意味この【ミーティング】目当てにYHに泊まっていたという部分もありました。
それほど楽しかったんですよ。
大沼景雲荘YHもお寺という堅苦しさは皆無でYH前の広場で大音量で踊ったりしてそれは楽しかったです。
でもYHから遠ざかった2010年の5月に大沼公園を訪れた時には完全になくなっていて悲しかったですね。
2010年5月の北海道・大沼景雲荘YH跡と付近
「大沼景雲荘YH跡(景雲寺)」、「JR大沼公園駅」、「大沼と駒ケ岳」の3枚です。
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【2018年9月18日追記】
1976年当時のYHハンドブックの大沼景雲荘YHのページをネットで見つけましたので貼っておきます。
YHの写真はかなり粗いですが、でも泊まった事のある方は直ぐに思い出すことでしょう。
残念ながらこれ以外に私はこのYHの写真を見つけることが出来ませんでした。
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画像引用元: 追憶のユースホステル 様
http://youthhostel.fc2web.com/tsuioku.html
1976年10月5日の大沼景雲荘YHの航空写真
私が宿泊した丁度2ヵ月後の航空写真を載せておきます。
撮影高度は2450mです。
現在の景雲寺の場所がYHのあった場所になります。
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画像引用元: 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス
http://mapps.gsi.go.jp/maplibSearch.do#1
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はじめまして!。
ここが初カキコです。
大沼に寺経営のユースホステルがあったとは知りませんでした。
自分がユースホステルを使うようになった頃にはもうここは閉館した後なので・・・。
ここの近くにあった『イクサンダー大沼ユースホステル』に泊まったことはありますが、他のユースホステルは使った事がないんですよね~。
ちょっと前には『大沼公園ユースホステル』が新たにオープンしたのに、現在は謎の休館中。
実態は事実上閉館に近い状態のようです。
んにゃ様
こんにちは。コメントありがとうございます。
イクサンダーは私も泊まりました。
当時は景雲荘よりもイクサンダーの方が圧倒的に人気がありました。
でも私的には景雲荘の方が好きでした。
当サイトにはYHの思い出、北海道関連、その他多くの昔話しなどたくさんございます。
またお出でくださいね。
景雲荘の存在は知っていましたが、まさかお寺さんだったとは…泊りたかった…
当時はイクサンダーさんのほかにも、公営大沼さんもありましたが、
泊ったのはイクサンダーさんで、ペアさんは道YHの会長さんでした。
北海道のYHが激変期?を迎え、大揺れに揺れてた時期の会長職で大変?だったかも。
・・・贅沢なお客さんも泊ってたし…はじめっち
お寺さんのYHはなしてか、いろいろとおもしろい期待の持てるとこが多かったっす。
基本サービスのほかに、ミーティングの法話?がおもしろかったり、
通常の夕食に「御神酒」が出たり、檀家さんからのもらい物が並んだり、
提供されないはずの朝食がでてきたり、
寺内の清掃・奉仕活動で連泊させてくれたり(非常事態の時?ヘルパー扱いとして)、
宗派の宣伝活動もあったかもしれないっすが、信者をならずともリピートしたくなるっす。
これらは「その時の施し」だから、語られることもなかったはずっす。
(もし口コミで拡散してたら「公平なサービスじゃない」とクレームつくだよ)
・・・もう閉館してるから語られるのんすゆたか
あたいはむずかしいことはよくわがんねぇけども、
お寺のYHってば、最近ほとんど見当たらないのだ。
施設の老朽化・建て替えのための閉館とかのほかに、
若い副住職さんが一所懸命YH活動に尽くした結果、
「本業」がおろそかになるからと、庫裏さん(母親さん)から
「YHから足を洗え」と懇願されて、仕方なくやめたところもあると聞いたことがあるのだ。
・・・青森の話?らしいのだつるみん
みんな「お寺のYH」だと、規律が厳しいって考える方が多いのかもしれませんが、
全然そんなことなくて、居心地最高でした。
四国のYHで「生臭坊主」だからと笑いながら、
「四国共和国」というパスポート(死ぬまで有効!)を売ってくる住職さんから、
1500円払ってその後一回も使わなかったですが、
なしてか損に感じたことは全くなかったです。
そこで仲良くなったミケネコが夜中ベットに入ってきて、湯たんぽ代わりになったりして…
・・・諸々今じゃ考えられないみならいかのん
お寺のYHのいいところをみんなで「いたずらくがき」したつもりなんすが…
まずかったっすか?
部屋がきれいで異様に大きかったり、
はじめっち&ゆたか&つるみん&みならいかのん様
コメントありがとうございます。
ここのYHは裏がお寺だと言っても全然お寺らしからぬ普通のYHでいつもヘルパーに全て任せていましたので連泊しても「お寺」を感じる人はいなかったと思います。
確かに今はお寺が経営するYHはあまり聞かないですね。
もっとも相変わらず(?)保育園や幼稚園を経営するお寺さんは多いですけど。
これは東京横浜はもちろん札幌も同じようです。
「寅さん」で有名な葛飾柴又帝釈天も幼稚園を経営しています。
YHよりは儲かるのかな?
また当サイトにお出でくださいね。
私が長くヘルパーとしてお世話になったユースホステルです。
ペアレントのご夫婦はとても温かく私達を本当の家族のように面倒を見て下さいました。
当時の懐かしい光景が目に浮かびます。当時のホステラーのみなさんと唄った「落陽」は最高の思い出です。
景雲荘ユースホステル 様
こんにちは。コメントありがとうございます。
私は結構同YH後期までちょくちょく行っていたのでもしかしたらお会いしているかもしれませんね。
お寺、というイメージとは程遠い素晴らしいYHでした。
ここには嫌な思いでは一つもありません。
それどころか「また泊まりたい」、「無くなったことが哀しい」と思わせるYHです。
落陽も歌い踊りました。
夏のミーティングはYH前広場で物凄い熱気でしたね。
まさに青春を感じさせる一夜でした。
私にとってもいつまでも思い出です。
ご訪問ありがとうございました。