掃除用具入れと体育準備室の匂い
匂いは一番の思い出(?)
人の思い出と言うのは視覚、聴覚の思い出は当然ながら匂いというのも体に染み付く大きな要因と思います。
その中で(私はですが)掃除用具入れと体育準備室の匂いが幼少期の思い出の匂いとして忘れられません。
掃除用具入れはたいてい何処の学校でも教室の後ろにロッカーのような収納があり、その中にぞうきん、箒、モップなどが入れてあったと思います。
そして体育準備室は体育館の端、または隣接した建物に跳び箱や運動用マット、校庭に白線を引くための粉(石灰?)が出て来る白線引き(正式名称は分からず)などがしまってありました。
学校によっては特に体育準備室はなく体育館の端にまとめて置いたり、ちょっとした納戸のような場所にしまってあったりなど様々だったと思います。
白線引きや綱引きの縄などは体育館とは別に校庭の端の物置にしまってあったりもしましたね。
これらには時代・場所を超えた共通の匂いがあったのです。
掃除用具入れの匂い
掃除用具入れはドアを開けた途端に独特な臭いがしていました。
色んな掃除用具が入っていても、とにかく雑巾の匂いに集約されていたと思います。
どぶ臭い匂いですね。
さらに学校給食で日常的に牛乳が提供されていればさらに匂いは強烈になります。
こぼれた牛乳を拭かないクラスはあり得ないからです。
量や程度の差があるにせよ、牛乳の匂いというのはどんなに洗剤を使って雑巾を洗っても落ちません。
ましてや【素の雑巾の匂い】自体が強烈で(ここで言う「素の匂い」は新品ではなく床を拭いたりした後のことです)、さらに牛乳の匂いが混じるともう手の施しようがない匂いになります。
何度洗っても天日干ししてもダメです。
そしてこの匂いが掃除用具入れ自体にこびり付いて、それこそおぞましい状況に・・・
給食直前にあの匂いを嗅ぐととても食事をする気が起きませんでした。
食後であっても「うっ!」となる感じがあり、学校内ではトイレと並ぶ(それ以上)最悪の匂いだったと思います。
でもですね、この匂いが忘れられないんです。
学校を卒業すればどんな人でも教員や学校関連の仕事に付かない限り「床を拭いた雑巾の匂い+牛乳の匂い」なんて嗅ぐことは無いと思います。
あと付け加えれば小学生は高学年になっても(特に男子は)雑巾をきちんと洗うなんてあまりしないと思います。
もちろん几帳面な子供もいますが、多くの場合水を入れたバケツで雑巾を洗い、そこで絞るので丁寧に洗って絞っても匂いは消えません。
手洗いの場所で流水で洗えば大部違うとは思いますが、多くの場合バケツの水で洗っていたと思います。
体育準備室の匂い
体育準備室もすごく独特な臭いがしていました。
一言で言うと「足の匂い」ではないかと思います。
跳び箱の上の部分(手を付く部分)よりもやはりマットの匂いかな?と。
雑巾やモップは使うたびに洗っても(大雑把であっても)、マットを洗ったり天日干しするなんて聞いたことありません。
やっている学校もあるかもしれませんが、少なくても私は見聞きしたことがありません。
体育用のマットはかなり重量もあってかさばるので運ぶこと自体大変ですしね。
でもこれらの匂いは「雑巾+牛乳」の匂いよりは大分マシだと思いましたし、「ああ、体育の匂いだ」と条件反射的に体育の授業を思い浮かべたものです。
もちろんこれらを使う体育館も同じ匂いがします。
でも体育館は準備室に比べたらとても広いので匂いがかなり薄まった感じです。
我が子の学校に行っても体育館に入ると、「そうそう、この匂い!」と感動しました。
私のようなおじさんから今の子供たちまで同じ匂いを経験しているのだと思うとちょっとだけ胸が熱くなります。
(大げさ?)
やはり匂い、特に幼少期に身に付いた匂いはいくつになっても思い出であり、条件反射的にその場を思い出してしまう貴重なものだと思います。
最後に、体育の時間に忘れないで欲しいこと。
・マットの耳(両脇に数ヵ所でている運ぶ時に持つ場所)は必ず下側に折り込んで使いましょう。
・跳び箱はすべての段がきちんとはまっていることを事前に確認しましょう。
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