Sponsored Link

コンタックスT2という超高級コンパクトカメラ

超高級コンパクトの走りといえるコンタックスT2

1990年に京セラから発売されたコンタックスT2。

チタンボディを始めとする賢覧豪華、贅を尽くしたバブル時代を代表するカメラでした。

38mmの短焦点レンズが付いただけで12万円ですからね。

雄姿をご覧ください↓

(クリックで拡大します。ブラウザの「戻る」ボタンで記事にお戻り下さい。)

P1000881_R

P1000880_R

T2以前にも1984年に前身のコンタックスTとかもありましたが、高級コンパクトの真の火付け役はやはりT2だと思います。

主な特徴は、


● ボディはチタン製

● シャッターボタンやファインダーはサファイヤガラス

● フィルム押え板はセラミック

● フィルム押え板の反対側にも金属製のレールを設置してフィルムの平面性を確保

● レンズはCarl Zeiss Sonnar F2.8/38mm T*

● カメラ内部も一般的コンパクトとは異なり丁寧に内面光反射防止の植毛がされている。


などまさにこれでもか!の絢爛豪華ぶり!

私は確か1991年に横浜の某量販店で109,000円くらいで買いました。

手に取った印象は「大きさ対して重い」という感じでしたが、チタンの外装は素晴らしく品位が高く、うっとりするほどのものでした。

シャッターを切るとレンズ鏡胴が一瞬出っ張って戻るという動作をし、「写真を丁寧に撮っている」と感じました。

絞り優先AEで撮影しますが、絞りはレンズ鏡胴に刻まれた絞りリングを廻します。

とにかく「所有する喜び」、「写真を撮る喜び」を感じることの出来るカメラです。

コンタックスT2の画質について

レンズはCarl Zeiss Sonnarですから悪いわけがありません。

数値で表せない画質は個人的な主観が大きく介入しますが、それは仕方ありませんので感じたままに書いてみます。

ぱっと見では、色が鮮やかで万人向けという感じです。

また他のコンタックスのレンズ、例えばDistagon、Planarなどと比べるとやや軟調と思いました。

(コンタックスの一眼レフも持っていました。167MTとS2です)

別に描写が甘いとかではなくて、シャープネスが落ち着いているという感じで風景よりもポートレート向けかな?という印象です。

私的にはカリカリのシャープな描写が好きなので、ちょっぴり不満でした。

だからスナップとかには良いですが、広大な風景やビル、見下ろす街並みなどにはあまり向いていないと思います。

余談: 「ツァイスのレンズは描写やボケが柔らかで落ち着いた写真が撮れる」と仰る先輩方が多いですが、独ツァイス社に言わせると、「当社のレンズは極限まで解像するレンズを設計目標としているので、どちらかというとシャープネスが効いた描写になる。柔らかい描写と感想を言うのは日本だけだ。」という記事を何かで読んだことがあります。これは大変に興味深い話しですね。)

買い取り30%

実は見逃せないコンタックスT2の問題点

あらゆる面で素晴らしいと思われがちなT2ですが、実は大きな欠点が2つあります。

これは多くのオーナー(プロも含め)が指摘しているのですが、私も実感して以下の欠点を意識して使うようになりました。

● AF精度が悪い

悪いどころか外すことが多いです。ピントの確認はファインダー内のフォーカスエイドで行いますが、合焦ランプがAF時だとウソを付きます。

ウソと言ったら言い過ぎかもしれませんが、特にポートレートや一輪の花を写す時にはがっかりさせられることが多かったんです。

上面のダイヤルで簡単にMFに切替えられるので操作性は抜群ですが、なぜかMFでのフォーカスエイドは「あまりウソを付かなかった」んです。

しかしMFでもあまり細かい調整は出来ません。フォーカス精度の面だけから言うとT2は風景と街中でのスナップくらいしか使えません。

● 人物をフラッシュ撮影するとかなりの確立で赤目になる。

もちろん赤目防止用に2回発光するプリフラッシュ機能も付いていますが、これを使ってもかなりの確立で赤目になります。

コンパクトカメラで赤目になるのはレンズの光軸とフラッシュが近いからと言われますが、似たような形状のコンパクトカメラでは赤目になりにくい機種も多かったので、T2は何か設計上の根本的な問題があるのだと思います。

問題があってもコンタックスT2はやはり逸品といえる

問題はあっても許せてしまう、今の時代のカメラで言うとシグマのDP(dp)シリーズかな?と頭に浮かびます。

やはりT2は素晴らしいカメラです。

このようなカメラを産み出した京セラの方々には敬服いたします。

でも経営上の理由とはいえ、コンタックスから撤退されてしまったのは残念になりません。

コンタックスは悲劇の歴史を引きずっているとも言われますね。

ドイツのツァイスイコンで全盛を極め、そしてブランドが無くなり日本のヤシカ→京セラとせっかく引き継がれたのに・・・。

でも京セラが撤退する時に、撤退以上に驚いたのがコンタックスのブランドを継承したいという会社が現れなかったということです。

当時このような高級志向のブランドには企業として手を出したくない時代になっていたのかもしれません。

でもあまりにももったいないです。645まで作ったのにと思います。


【コンタックスに纏わる話し】

T2を私が買って帰ったときに母に「コンタックスって言うんだよ」と話したら、カメラに全く興味の無い母は、「あらまだコンタックスなんて売ってるの? 高いカメラよね。戦争が終わって大変だった時代に焼け出された親戚がコンタックスを売って再び家を入手出来たと言っていたわよ。」と驚きの話しをしてくれました。

この話しよりも大分前に「戦前はコンタックスで家が建つ」という記事を読んだことがありますが、本当だったんですね。


 
買い取り30%

今の願いは何処かの会社からコンタックスブランドが復活してくれることです。

現時点を考えるとツァイスと提携しているソニーが有力候補ですがソニーも決して趣味物をこれ以上手を広げる余裕は無いみたいなので、現在のアルファシリーズで精一杯なんだと思います。

(私的にはシグマから出たら面白いと思います。ツァイスのレンズ+フォビオンセンサーなんて最高じゃないですか!)


さて以下にオマケの写真も載せておきます。

(クリックで拡大します。ブラウザの「戻る」ボタンで記事にお戻り下さい。)

 

↓ファインダーは小さいが、非常にクリアで見やすかった。
 別売りで後ろの蓋はデータバックと交換できた。

P1000873_R

↓上面パネル。露出補正はやややり難いがAFとMFはシームレス
 サファイヤのシャッターが鎮座している。

P1000868_R

↓左側の蓋の内側についている板がセラミックのフィルム押さえ板

右側のレンズ部には上下に金属レールが見える。植毛はちょっと見づらいかも?

P1000875_R

↓付属のケース。シンプルだが落着いた配色で大変に良い。

P1000857_R

スポンサーリンク


2 Responses to “コンタックスT2という超高級コンパクトカメラ”

  1. キュア梅盛 より:

    >私的にはシグマから出たら面白いと思います。ツァイスのレンズ+フォビオンセンサーなんて最高じゃないですか!

    実は、京セラのコンタックス終焉の頃に出たNシリーズという一眼レフのレンズのほとんどの製造元(プラナー50mmだけは青梅の富岡光学製)はシグマなんです。当時、仕事絡みでシグマの会津工場に行った時、工場長さんに「京セラのNシステムのレンズ製造の関係で買わされたんだ」というお話と供にツアイス製のMTF計測器を見せてもらいました。

    • kaikoshumi より:

      キュア梅盛 さま
      コメントありがとうございます。
      シグマが絡んでいるのは知りませんでした。

      Nシステムって確か中版でしたよね?

      CONTAXは本当に残念でした。
      今思っても本当にもったいない。多くのカメラの基礎を築き上げたのはCONTAXであってライカではなかったわけですからね。

      でも後期の京セラ製CONTAXは相当迷走していたと思います。
      大のファンであった私が気づいた事としては以下がありました。

      ・RTSⅢのカタログには「CONTAXはMFに拘ります。焦点というものは極めて狭い1点であって、機械任せのAFでは正確に合わせられないからです。」みたいなことを書いていたのにT2やその後の製品ではAFを採用していた。しかもAF精度の出来はよいものではなかった。

      ・デジタルに世が移行しつつある時にも「CONTAXは現時点では画質に問題のあるデジタルにはまだ移行しない」とか言っていたのにブランド消滅直前にはデジカメを出したり、女性の口紅のようなカメラを出したりして完全迷走していた。

      などなど思ったのです。
      中版はフィルムだから許せたし、更なる高画質を求めるには私も中版しかないと思っていましたから賛同出来ましたが、その後あっという間にブランドがなくなり驚きました。

      何処かの会社が小規模でよいのでCONTAXを復活させて欲しいと切に願います。

コメントを残す

サブコンテンツ

管理人について

管理人

こんにちは。私の名前は「 ノンダクレー」と申します。
もう50代にもなる妻子持ちのクソ親父であります。
東京で生まれ育ち、横浜市に長いこと住み、現在は北海道のある都市におります。
色々と思う事が多くなる年齢、このサイトで「懐かしい街と物」をお楽しみ頂ければ幸いでございます。

スポンサーリンク

このページの先頭へ