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プリンタバッファーとRAMディスク

Windows登場前のPCはハードウェアも貧弱

(本記事で言うWindows登場前/登場時というのはWindows95を指しています。それ以前のWindowsは必ずしも一般向けとは言いずらいOSだったと思うからで、事実Windowsマシンが爆発的に普及したのはWindows95からだからです。)

 

今のPCはメインフレームの演算性能を軽々と越え、10数年前のスーパーコンピュータに匹敵もしくは同列に並ぶほどの高性能マシンが個人で入手出来るようになりましたね。

しかも動画の再生、編集などの非常に負荷のかかる作業も楽々とこなすマシンが溢れています。

これらの性能の恩恵はソフトウエアの進歩はもちろんですがCPU、メモリー、HDDなどのデバイスの技術の進歩に他なりません。

(ただし、メインフレームは大きな負荷がかかってもPCのように一気に遅くなるという事がない、セキュリティレベルの高さ、トランザクションの高い信頼性など最上位のPCであってもメインフレームを絶対に(恐らく永遠に)越えられない部分もたくさんあるのが現実ですが。)

 

完全に私的の感想なのですが、過去特にWindows登場前のPCの性能の貧弱さで嫌になっていた部分としてCPU性能を除けば以下のようなものを感じていました。

プリンタに出力命令を出すとPCがその作業に占有されてしまい、CPUの遅さとメモリーの少なさも相まって印刷のかなりの部分が終わるまでPCで次の作業が出来なかった。(もしくはPCが猛烈に遅くなったりした)

メモリー、HDD共に小容量であるので作業の制約が多く、メモリーは常に満杯に近い状態で使っており、その結果スワップが頻繁に発生してトータルの処理速度が非常に遅くなることが多い。またHDDのアクセスもスワップの分多くなるので故障を考えると精神的にもよろしくなかった。

どなたも上記の事に不満を持ったことはあると思います。

PCメーカ、周辺機器メーカもこれらは百も承知だったと思います。

そしてこれらの問題を解消もしくは最小限にしましょうという事で発売されたのがプリンタバッファーとRAMディスクだったと思います。

事実これらの製品は当時のPCの作業環境を一気に引き上げてくれたのです。

プリンタバッファーは貧弱なPCの作業環境を一変させた!

先に述べたようにWindows登場前のPCのハードウエア、ソフトウエアともに大変に貧弱なのに周辺機器が急速に進歩しユーザーからの要求も一気に高まった時期でもありました。

 

そして印刷が終わるまでPCがまともに使えないというのは、個人でもイライラするのに企業では致命的な大問題だったと思います。

プリンターにデータを送る時はPCのメモリーを使い足りない部分はHDDにスワップしますが、当時のPCではとてもとても足りる容量ではありませんでした。

またメモリーのデバイス自体も値段が高いので潤沢に積むことは出来ず、プリンタ側のメモリーもたかが知れた容量しか持てませんでした。

となるとPCはプリンタの作業状況を見ながら少しづつデータを送るという作業をしますので、印刷中はまともにPCを使えないですね。

 

そのような状況を一気に解消するのが「プリンターバッファー」の登場です。

これはPCとプリンターの間に挿入する仲介役のメモリーです。

つまりPCから印刷データを受けとって、プリンタバッファーにいったん貯めてプリンターに対して小出しで印刷データを送るのです。

言い換えるとPC内部にプリンター専用のメモリーを積んだのと同じことです。

ですから印刷データが特段に大きくなければPCは印刷データをプリンターバッファーに送ってしまえば印刷作業から解放されるのです。

私の環境下ではプリンターバッファーにデータを受け渡す時間はせいぜい1~2分以下でしたので素晴らしく作業環境が改善されたました。

 

当時の製品はあちこちからたくさん出ていて、同じメーカの系統の製品でも搭載メモリーによって値段が違ったりしていましたね。

その当時有名だったのが1984年に発売された「マイコン工業株式会社」が販売していた「でぶ」でした。

その名の通りのお姉さんのキャラが描かれたちょっとPC関連とは思えないデザインでしたが、かなり売れたようです。

(私が買ったのは「でぶ」ではなくて確かIOデータのごく普通のデザインの物でした。)

 

↓「でぶ」はこんな感じのものでした。

(クリックで拡大します。)

 

引用元: 昔のPCに関するホームページ 様

http://www.geocities.jp/ahirudanna/index.html

 

製品番号は「DEB」から始まり、これも「DEB(でぶ)」ですね。

PC使用例として沖電気のIF-800(あいえふ)を使ったのはなぜでしょうか?

当時、PCの主流はNECのPC9800シリーズだったのですが、あえてビジネス専用モデルのIF-800を使い「ビジネス用途でも大丈夫ですよ」と言いたかったのかもしれません。

このキャラのお姉さんには賛否があるようですが、私はそれよりも「使いにくそう」と思いましたね。

だってこのデザインだと長辺方向それぞれにコネクタを挿して、表示ランプは上からしか見れませんから。

でも「もし」ですがビジネス用途を最初から睨んだ製品であればこれでよかったと思います。

オフィスだったら「でぶ」を机の下か上に雑然と置いて使うでしょうから。

RAMディスクもPC環境を変えることは出来たが微妙・・・

RAMディスクはその名の通りRAM(Random Access Memory)を増設してPCのHDD(又はメインメモリの)の一部として使い、作業の高速化を図るものです。

でも単にマザーボードに増設RAMを挿すというものではありません。

仮想のHDDのように使うので、作業ファイルや頻繁にアクセスする必要のあるファイルをRAMディスクにコピーして使うのです。

ですのでRAM単体販売ではなくてRAMディスクとして設計された専用ボードをPCの拡張スロットに挿して使うのです。

 

問題は使い方です。

Windows登場前の時代でしたし、今のようにネットでフリーソフトが自由に入手できる時代ではありませんので、RAMディスクに付属のソフトを使うか自分でソフトを開発しなければなりません。

私が買ったものの詳細は忘れましたが、付属のソフトでPC内の任意のファイルをRAMディスクにコピーして使うのです。

一度設定するとコピーするファイルはPC立ち上げ毎に自動的にコピーしてくれました。

言い方を変えるとDRAMなので電源を切ると同時にメモリー内容は消えてしまいますので、自動であっても毎回RAMディスクにファイルをコピーしなければいけないのです。

 

結局私は何のファイルをコピーしたかというと、【日本語辞書】をコピーする設定にしました。

当時多くのPC関連の雑誌でも「特段に指定したいファイルが無ければ日本語辞書が良い」と書いてあったのです。

「なぜに日本語辞書?」と思われると思います。辞書はROMに格納されていますので速度面では問題はないはずです。

というのも当時使っていた某マシン(1985年購入)は「JIS漢字第1水準」のみ搭載されていて、「第2水準と拡張文字」は別売りだったのです。

そしてその別売りのものは3.5inch FDで提供されていました。

(ちなみにこの某マシンはHDD無。別売りであったがとんでもない値段だった。)

 

だから文字変換でも第2水準や拡張文字になるとFDDが文字変換の度にギーギー言って時間がかかるのです。

たかが文字変換にですよ! 貧弱な構造のFDを酷使するのも恐かったですね。

まあそういう時代だったんです。30年ほど前は。

 

それでRAMディスクにこの別売りのFDの中身をPC起動時にコピーするようにしたんです。

でもFDからRAMディスクにコピーするのに数分かかったような記憶があります。

画面には「AドライブのファイルをRAMディスクにコピーしています・・・」とかのメッセージが出ていました。

でもいったんコピーしてしまえば機械的なメカへのアクセスはありませんし非常に高速です。

 

FDはPCの電源ON/OFFの時にFDDに入れておくと壊れることもありますから、電源OFF時はFD取り出しボタンを押して、ON時は手で押し込んでいました。

3.5inch FDなので完全に取り外さなくても問題なかったのでこんな感じで使っていたのです。

 

第2水準のファイル以外では使ったことはありませんでした。

どんなファイルをコピーすれば効果が大きいかがよくわかっていなかったということと、PC起動時のコピー時間が結構掛かるということ、容量は忘れましたが大した容量もないので例えばRAMディスクをパーティションで区切って使うなんて芸当も出来なかったと思います。

 

当時いくらだったかな?完全に忘れていますが1万円代後半~2万円台後半だったと思います。

効果のわりに高い買い物をした、とちょっと後悔したものです。

おなじメモリー系でもプリンタバッファーのように「素晴らしい!」と言えるものでは全然ありませんでしたね。

 

時は流れて今またRAMディスクがちょっと注目されているようです。

元々PCに積んでいるRAMを使うもの(64bitでないと容量的には厳しいが)、RAMディスクとして設計されたボードを追加するものなどありますね。

しかも多くのフリーソフトが簡単に手に入るのでRAMディスクの導入の敷居も低くなっています。

 

でもいろいろと調べるとシステムを丸ごとコピーして、CドライブをSSDで使うような使い方や、常に使うファイルを置いておくなど皆さん色々と工夫されて使っているようですが、気になる記事として「思ったほど導入のメリットがない。64bitマシンであれば単にメインメモリーを増やすかCドライブをSSDに換装する方がよいのでは?」という意見がかなり多いようです。

 

これらの記事を読んで「30年ぶりのご無沙汰で~す」とやろうかと思いましたが結局やらずじまいになっています。

30年前のRAMディスクにしても、搭載されている素子が全てフラッシュだったらまた使い勝手は違ってきたと思いますね。

 

PCマニアの多くの方は「ほんの少しでも早く!」を目指す方が多いですが、私は趣味の写真や家族の写真のデータ保護が最優先なので遅いマシン環境でもバックアップ用のHDDを増やす方に投資します。

まあ人それぞれですから。

 

ここにきてPCのCPU速度向上がやや頭打ちになって来ていますので、近い将来もっと低価格で超大容量のDRAMやフラッシュが手に入るようになってトータルの作業環境の向上が図られるのではないでしょうか?

多分その時はまた新しいファイルシステムが誕生するかもしれませんね。

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こんにちは。私の名前は「 ノンダクレー」と申します。
もう50代にもなる妻子持ちのクソ親父であります。
東京で生まれ育ち、横浜市に長いこと住み、現在は北海道のある都市におります。
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