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港の見送りは独特な感情がこみ上げる・・・

見送りを経験しない人はいない

 

誰でも港や空港、駅などで見送られる、見送るという経験は必ずしていると思います。
そして今後も何度も経験される事でしょう。

嬉しい時もあれば、別離に悲しく寂しい感情がこみ上げることもあるはずです。

私はこれらを何度も経験していますが、旅先で見送られる寂しさと感動に何度も目頭が熱くなりました。

今回の記事は特に私にとって感情移入が強かった港でのことを書いてみようと思います。

港の見送りは特別なものがある

見送りも様々な場所、シーンがありますがその中で一番印象深く、かつセレモニーと感じるのはやはり港での船の見送りだと思います。

飛行機だとセキュリティチェックのところまで、その後は展望デッキから離陸を見ることが出来ますが、見送りたい人はまず見れませんね。

鉄道だと入場券を買えばホームに入れて列車の窓越しに見送ることが出来ます。
でも電車は動き出すとあっという間に速い速度になってものの20~30秒もしないうちに目前から消え去ってしまいます。

でも船だと出航前からお互いの顔を確認する時間がたっぷりあり、見送りのテープで一時的につながることも出来ます。
そして動き出しても非常にゆっくりですから、徐々に徐々に水平線の彼方に消えていくまで手を振り続ける事も可能です。

やはり見送りの原点は船であるとつくづく感じます。

でも・・・、私はそう思っても実は船の見送りはあまり好きではありません。
理由は見送る/見送られる時間があまりにも長いので、別れの寂しさを感じなくてはならない時間が非常に長くなるからです。

だから胸と目頭にこみ上げるものが他の交通機関に比べてより強烈になります。

情緒ある、というよりも私にとっては「ありすぎて」涙の元にしかなりません。



私が経験した船の見送り

私が経験した船の見送りで心に残ったものは大きく分けて2種類あります。

1.ユースホステル(YH)で知り合った人たちとの別れ。
20代まではYHばかり泊まり歩いていました。YHは年齢に関係なく誰でも泊まれますが、やはり若い世代が多く、一般的に4~8人の相部屋、起床/消灯時刻などが厳格で食事やベッドメーキング(和室含め)は全てセルフサービスなのですが、その分同室の人と仲良くなれる可能性が高くなります。

それが一夜の友の場合もあるし、帰宅後長い生涯の友人になる事もあります。

いずれにせよ彼らと港で別れるのは大変につらいものがありました。

とても仲良くなった人でもお互いの出身地だけ教えあって、名前や年齢は知らずに別れることも多いのですが、そんな人でさえ港で全力で手を振り、テープを投げて見送ってくれたりします。
もちろんこの逆もあって私が見送る立場の事もあります。

さらに同様のことをYHで働いているスタッフがやってくれることも多く、名前さえ知らない一夜の友なのにその別れの場面はつらくて仕方ありません。

涙をこらえながらこちらも手を振り、テープを握り出航して彼らが見えなくなっても胸にこみ上げる思いは止まらないのです。さらに出向時の蛍の光が気持ちを更に高ぶらせて来るのです。

でも一生忘れる事の出来ない貴重な財産と言える思い出になる事は間違いありません。

2.見ず知らずの人の見送りに感動・・・
同じ見ず知らず、でも上記のYHで知り合った人との事ではありません。
訪れた島によってはYHがない場所もありましたので、そういう島では民宿や旅館、ホテルに宿泊するわけですが、翌朝出航する船に乗って岸壁を眺めると、多くの人がテープを投げ手を振り知人を見送っています。

見送られる人は家族かもしれません。これから遠くの町の学校や会社で新たな生活をスタートするために船に乗ることになったのかもしれません。

それ以外も様々な理由で島を離れる人達がたくさんいるのです。

そんな彼らを見ているとなぜかもらい泣きをしたりする事もありました。
年を取って涙腺が緩んで、ならばともかく10代後半~20代後半でもそのような思いをしたのです。

この見送りの余韻が長時間続き、いつまでも涙と熱い思いが止まらないのが船なのだと思います。

 

色々と振り返り考えると交通手段の基本形は船なのかな?と思いました。
大昔は陸上の移動は馬車、籠、歩きしかなく、後は海上交通としての船だったのです。

エンジンが発明されるはるか前から船は人類に利用されて来て、何百年昔であろうと出航時には涙を伴う別れの場面が毎回あったはずです。

しかも当時は安全に着くかどうか分からないような船ばかりで、それは見送る人たちも分かっていたので、余計心配して見送りは今よりも熱いものだったと考えられます。

今は船だろうが飛行機だろうが(よほどの心配性の方は別として)乗る人、見送る人ともに「安全に目的地に着くのか?」なんて心配する人は殆どいないと思いますが、乗り物自体は安全でも人と人の別れの寂しさ、虚しさは何百年経っても変わらないのでしょう。

 

でも港や空港で久しぶりに帰って来る家族や愛する人を迎えるという幸せに満ちたひと時があることも忘れたくないですね。

 

また来るね!また来いよ!

 

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2 Responses to “港の見送りは独特な感情がこみ上げる・・・”

  1. 浜のヨースケ より:

    こんにちは!
    今回のテーマは「港の見送り」ということなので、ハマっ子の端くれとして少しコメントさせてください。

    あいにく僕は見送られた経験はないのですが、見送ったことは何度もあります。
    といっても、家族や知人の見送りというのではなく、60年代後半から70年代の春と秋に横浜へ入港したキャンベラという45000トンの客船を見に行っていたのです。

    今では、もっと大型の船が入りますが、当時は最大級の大きさで、丸みを帯びた真っ白な姿が魅力的でした。
    出航時、楽隊の演奏が始まり、五色のテープが風になびく中、ビルのような大きな船体が目の前からフワッと動き出すと、一瞬、立ちくらみを起こしそうになりました。(余談ですが、見送り時に投げ合うあのテープは日本人の発案なんですよ)

    高校時代、そんなキャンベラとの逢瀬を友人たちに語っていたら、興味を持った後輩の1年生の女子生徒たちが集団で授業を抜け出して、キャンベラを見に港へ行ってしまったことがあり、教師からお目玉を食らうんじゃないかと冷や汗が出ました。

    通学路をチョッと逸れれば港に寄れたので、キャンベラが入港しない時期にも、大桟橋のロビーで海を眺めていたら、
    外国船の着岸が数時間遅れるという館内放送が流れてハッとしたんです。
    当時、僕は鉄道好きで、秒単位で動く電車運行に倣って秒針まで合わせた腕時計をしていましたが、こんなユッタリした船時間があることを知り、その時から腕時計を外してしまい、現在に至っています。

    でも、飛行機では搭乗手続きが遅れている客がいると出発を待つことがありますが、客船は、ピッタシ定時に船の入口を閉めて出航するので、ご用心あれ!

    • kaikoshumi より:

      浜のヨースケ様
      こんにちは。コメントありがとうございます。
      やはり船は特別の思いがあります。
      船、出航と言っても私は特に離島から本土に戻るシーンに特別な感情を抱くのです。
      多くの方が同調して頂けるのでは?と思いますが。

      最近でも昔のような離島航路を乗ってみたいと思いますが、大型客船も乗ってみたいですね。
      昔から大型客船は「海上のホテル」と言われていましたが、近年の超大型客船はホテルどころか
      「海上の街」ですね。

      天井が物凄く高く、距離も長いアーケード街のある客船まであります。
      写真で見ただけでも「え?どこの街?」と錯覚します。
      でも相当な富裕層でなければ無理ですね。

      あと私は実は船酔いするので、小型船は苦手です。
      というか小型船どころか青函連絡船でも冬は散々な目に会ったことがありました。

      >飛行機では搭乗手続きが遅れている客がいると出発を待つ・・・

      →これには実は大きな理由があります。保安上の問題です。
      例えばテロリストが爆弾入りの荷物を手荷物で預けて、本人は搭乗しないという事が
      あるからです。海外では過去にそういうことが何度もありました。だから全世界の航空機はこのような対応をしているのです。
      旅客機はあらゆる乗り物の中で最も事故率が低く、毎日乗り続けても生涯甚大な事故にあうことはまずありえません。
      特に日本や先進国は何も不安を持つ必要がありませんが、恐いのは上記のようなテロリストです。
      旅客機は安全対策が異常というほど厳しいので安全が保たれているのです。
      乗員の訓練も大変な厳しさで人間ドックに相当する検診も年に2度もあるそうです。

      PS: 別途メールの訂正、および写真を頂きありがとうございました。

      またおいで下さいね。

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管理人について

管理人

こんにちは。私の名前は「 ノンダクレー」と申します妻子持ちの普通のクソ親父であります。
東京で生まれ育ち、横浜市に長いこと住み、現在は北海道札幌市におります。
色々と思う事が多くなる年齢、このサイトで「懐かしい街と物」をお楽しみ頂ければ幸いでございます。

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