子ども時代の変なうわさ
いつの時代も子どもの世界には「変なうわさ」があった
子どもの頃、何度も「変なうわさ」を耳にしませんでしたか?
多すぎて例に挙げるのも難しい程ですが、例えば親や祖父母から「チョコレート食べすぎると鼻血が出る/バカになる」とか・・・
小学校、または中学校卒業くらいなればこのような事は「親や祖父母が子どもに”食べすぎるな!”という警告を与えている」という事はわかりますよね。
でも小学生、特に4年生以下くらいだと本当に信じちゃう子どもが多かった、そして今も多いんです。(我が子の例からも)
チョコレートを食べすぎれば現実問題として以下の弊害は有得ます。
・お腹いっぱいになってご飯が食べれなくなる。それで摂取する栄養が偏ってしまう。
・食べた後にきちんと歯を磨かないと虫歯になりやすくなる。
・糖分の塊なので太る、または太りやすくなる。
・お金がかかる。
おやつ程度にほどほどに食べていればチョコレートは疲れた頭、体の疲労回復に効果があると言われています。
実際にその効果は思ったより大きいようです。
でも子どもって「おいしい」と思ったものは時に際限なく、そして連日のように食べてしまうことがありますよね。
だから親や祖父母が戒めのために変な事をいうのです。
でも大人から子ども時代に「チョコレート食べすぎると虫歯になりやすいぞ、夕食食べれなくなるぞ」という真っ当な話しは聞いた記憶がありません。恐らく多くの方も同じではないかと思われます。
そしてこれらの「大人からの戒めの言葉」が子どもたちの中で「変なうわさ」として広がっていくのです。
【おことわり】
本記事には「食」に関する話題が多く含まれています。食べ物による体/精神への影響は個人差が非常に大きく、「単なるうわさで医学的に根拠が無い」物の摂取であっても人によっては個人的な思い込みなどで体や心が反応する場合もありえます。
そういう側面については本記事では一切責任を持てませんのでご了承のうえでお読み下さい。
何で子どもたちは「うわさ」に左右されるのか?
この答はいたって簡単です。
「人生経験が少ない/短い」からです。単にこれだけ?と言われればそうなのですが、実はこの理由の裏には大きな別の理由もあります。
それは「人生経験は少ないのに想像力、推論力は極めて高いレベルを持っている」からです。
専門の先生方に言わせれば「当たっている部分もあるけど違うかな?」と仰る人もいるかもしれません。
ですからあくまでも私見なのですが、自分自身の経験、自分の子ども、そして多くの子どもの友人たちを見て来た結果そう思わざるえないと感じています。
人間は生まれて数か月~1歳くらいから急激に脳が発達します。
子どもを育てていると「あれ?昨日は出来なかったのに」とか「あーとか、うーとかしか言えなかったのにいくつもの単語を喋っている!」などなど驚かされることが日常的にたくさんあります。
それと他の動物と圧倒的に異なる能力として「教わらなくても自ら高度な知識や行動を身に付けていく」ということです。
多くの動物は人間が根気よく教えれば様々な芸をしたり、人間を助けたりしてくれます。
しかしそういう事をされない環境の動物は自ら学ぶことは餌をとる、敵から身を守るなど生存に直結する事だけしか学ばないのです。
人間は自らの生存のための知識はもちろんですが、社会性を身に付ける、今までになかったことを生み出すための知識や技能を親に教えてもらわなくても自ら進んで学んでいく能力があります。
だから人生経験が少なくてもこれらの高度な能力が単なるうわさに止めず、頭の中で勝手にどんどん想像を膨らまして行ってしまうのです。
私が幼少期のことで直ぐに思い浮かぶのが「この扉を開けたら恐ろしい姿の宇宙人が立っているかもしれない。」と思うと家の中の扉で真昼間であっても、しばらく扉の前で立ちすくみ「どうしよう、どうしよう」としばらく悩んでから「どうにでもなれ!」と気持ちを入れ替えて思い切って扉を開けたという事が何度かありました。
もちろん何もいないのですが、おそらく幼少期に見たウルトラQ、ウルトラマンなどに出て来る怪物や宇宙人がとても恐ろしく心に焼き付いていたからだと思います。TVや雑誌以外でその他に頭に入力される「恐ろしい姿」は無かったからです。
世代、年齢が異なってもこのような経験は誰でも1度や2度はあると思います。
関連記事:天井のシミとドアの向こうが恐い・・・
子どもたちにはどんなうわさがあったか?
以下に私が知る限りの「子どもたちのうわさ」を書いてます。
私が経験したこと、私の子どもやその友人が教えてくれたことなど混在していますが、読んでみるとどなたも「あった!あった!」とか思い出して頂けるのではと思います。
●チョコレート食べすぎると鼻血が出る/バカになる (先述)
本記事冒頭にも書かせて頂きましたが、これ↑って昔から今に至るまで聞いたことのある人は多いのではないでしょうか?
もちろん根拠なんて全然ありません。単に大人が甘い物ばかり食べさせたくない、虫歯にさせたくないという親心からだと思います。つまり「愛の言葉」と言えますか。
●ピーナッツを食べすぎると鼻血が出る
これもチョコレートのことと同じなのではと思います。ピーナッツに限らず何か食べすぎて鼻血が出たなんて聞いたことありません。もしかしたらそういう食べ物もあるのかもしれませんが、少なくとも日本国内で普通に食べられている物では無いと思います。特異体質とかの人はいるかもしれませんが。
●炭酸飲むと骨が溶ける
今の炭酸飲料は種類が多彩で何でもかんでも炭酸化している気もしますが、昔(1960~1970年代前半くらい)は炭酸と言えばコーラという図式がありました。もちろんコーラ以外にもオレンジやグレープ、その他さまざまな炭酸飲料はあったのですが、この時代を代表する(今も?)炭酸飲料はやはりコーラだったのです。
しかしコーラをあまりよく思わない大人たちは、コーラを悪者にしたくて仕方ない人も多かったようで子どもがコーラを飲むのを好ましく思わない人がいたのです。でもオレンジジュースはOKだったりとかの例はあったようです。
オレンジジュースと言っても昔は100%果汁の物は少なくて、果汁が全く入っておらず似ても似つかないオレンジ味に仕上げられたジュースが多かったと思います。それも一口飲んだだけでベロが黄色く染まるとか、他にもグレープ味はベロが一瞬で紫色になるとか多かったですね。
でも炭酸飲んで骨が溶けるなんていったい誰が言い出したのでしょうか?
骨はカルシウムの塊なのでPH1~2とかの強酸(例:胃液とかも)に長時間付けておけば溶けると思いますが、経口摂取を長期間続けても骨が溶けたなんて世界中探してもそんな例は有得ません。
それよりも昔の炭酸飲料は砂糖が非常に多かったし、有害の疑念のある人工甘味料のチクロの問題などありましたから、長期間大量摂取しているとそれら糖分過剰摂取の方が問題になりそうですね。また当然糖尿への最短コースでもあります。
●酢を飲むと体が柔らかくなる
これも実にバカバカしい話しでした。
でも信じる人が(子どもが)多かったのです。「酢によって体が柔らかくなるので体操や運動会の1ヵ月くらい前から飲むと良い」とか「酢で体を柔らかくしておくと前屈などで新記録が出せる」とか色々馬鹿げた話しがたくさんありました。
でも低学年の子どもは信じていた人も多かったのです。
1970年前後でもさすがに親は「そんな馬鹿な!」と思っていたはずですが、それでも「かわいい我が子のために少しでも柔らかくなれば」とか子どもを応援する親も多かったはずです。
だから直接親が飲ませなくても料理に酢を入れたりしたご家庭もあったかも?
●カレーを食べすぎると体が黄色くなったりインド人になってしまう
ミカンなどビタミンCの過剰摂取で一時的に黄色くなることはありますが、カレーで黄色くなったなんて聞いたことありません。
カレーは相当昔から今に至るまで日本の国民食で、嫌いな人はかなり少ないと思われ、特に子どもにとっては「トップクラスのごちそう」であったことは事実です。
私も含めてお代わりをした人も多いことでしょう。でも体が黄色くなる理由は分かりませんね。医学/栄養学の素人目で見てもあり得ないです。
また「カレーを食べすぎるとインド人になる」なんて言っていた友人もいました。
当時でも「バカじゃないの! ワハハハ!」状態でしたが、そんな話しまで発展してしまうのが子どもの想像力、素晴らしさなんですね。
大体カレーを食べすぎてインド人になるのが本当だったら【インド人もビックリ!】ですよね! ←わかるかな?
●古着やレトロな中古食器は死んだ人が使っていたものを集めて売っている
これは詳細をこちらの記事にも書いていますので是非ご覧ください。
幼少期、私は古着やレトロな中古食器などの出所(仕入れ先)が何処なのか不思議で興味津々でした。
学校で物が売られるルート(生産者→加工業者→卸業者→お店 とか)は学んでいますので、いわゆる新品については分かりますが、中古品についてはどのように、誰から仕入れているのか全く分からず想像しても分かりませんでした。
特に親や先生に聞いたわけでもなかったと思いますが、知りたくて悶々とした日々を過ごしていました。
そんな中どんなきっかけかは忘れましたが友人から以下の話しを聞いてひっくり返るくらい驚きました!
【古着は死んだ人から脱がして売るんだよ。中古食器も死んだ人が使っていた皿や箸をもらって来て洗って売るんだよ】
と!
「ええ~~~!!!」とビックリ仰天でした。
それと同時にあまりの恐ろしさに全身から血の気が引いて行き、古着などを売っているお店の前を通るのが恐くて恐くておかしくなりそうでした。
もちろんこんなバカな話しは有得ないのですが、きっと驚いている私を尻目にその友人はきっと、「あいつ(私のこと)騙されてびっくりしてたぜ!笑っちゃうな!」と陰で言っていたとは思いますが、私にとっては一大事でしばらくトラウマになってしまいました。
●放課後など誰もいない学校の廊下を進んで行くと出口や元の世界に戻れなくなる
これも本当に恐ろしかった。誰が言い出したのかは不明ですが人がいない学校の廊下って今でも恐いなと思う事ありますよね。
小学校では放課後に一人で残るという事は殆どあり得ませんが、たまたま一人で何かを取りに行ったとかはあったと思います。
こんな話しを聞かなければ何とも思わなかったことでしょうが、聞いてからだと恐ろしくて足がすくみます。
まさに「千と千尋の神隠し」や「本当にあった怖い話」を彷彿させます。ましてや別の階の音楽室や理科室などに物を取りに行く、なんておっさんになった今でも一人では絶対に嫌です。
今考えても「誰だか知らんが余計な事を言ってくれたな!」とちょっとトラウマになりました。夢に出そうです。
●かき氷を食べて頭が痛くなるのは頭が爆発する前兆
これも実にバカバカしい、でも信じている子どもが多かったというのも滑稽なことですね。
かき氷やアイスなど冷たいものを食べると頭がキーンと痛くなる人が割と多くいます。(私はなりません。何故か喉奥が痛くなるのです。)
これは冷たいものを食べると喉にある三叉神経という神経が刺激されて、脳が冷たさと痛さを勘違いして起きる現象で、「アイスクリーム頭痛」というそうです。この名称は医学的な正式名称だそうです。
脳が勘違いする、という現象は色々あるそうですが、私が幼少期のある一時ですが、
【かき氷など冷たいものを食べて頭が痛くなるのは頭が爆発する前兆。だから我慢して食べ続けると頭が爆発して死んでしまう】
という「うわさ」が流行りました。
でも爆発した人は見た事も聞いたこともありません。これについては「爆発しそうになって恐いので途中で食べるのを止めたり、ちょっと休憩してからまた食べればすぐには爆発しない」とのことでした。
なるほどなぁ~と感心して聞いていましたが、私はとにかく幼少期から今に至るまで冷たいもので頭が痛くなったことがないので「俺は爆発はしない人間なんだ、良かった・・」と胸をなでおろしたものです。
さて思いだせばキリがありません。それほど子ども時代には「変なうわさ」が蔓延していたのです。
これは世代の他、地域によっても相当な差があると思います。またほんの1年弱で消え去った「うわさ」もあったことでしょう。
でも「変なうわさ」を信じて、引き込まれて行ったり恐がったりするのがまさに「子どもワールド」なのです。
本記事を書いていてあの頃の純粋な気持ちが懐かしく蘇って来た気がします。
今夜はちょっと楽しい夢が見れそうです。
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業界>古着やレトロな中古食器は死んだ人が使っていたものを集めて売っている
に関連することですが、知人で「お宝おもちゃ」絡みの仕事をしていた方から聞いた話で・・・「ブリキのおもちゃ」「ゴジラなどの怪獣ソフビ人形」「ウルトラマンや仮面ライダーなどのレトロヒーローもの玩具」のコレクター界隈やそれらの専門店業界において『死体を乗り越える行為(コレクターの死去を嗅ぎつけて家に押しかけて遺族に販売を要求すること)』が多発して大問題になっていると。特に「お宝鑑定団」がテレビで始まってから顕著になったと・・・
キュア梅盛様
コメントありがとうございます。
似たような話で私が聞いたことがあるのが、孤独死などされた方のアパートに特殊清掃業者が掃除に入った当日、いきなり「ここの住民だったXXさんの旧友(または親族)なんですが生前お願いされていたものを取りに来ました。」とか言って入って来て、探し物をするふりをして金目の物を持って行くという連中がいるそうです。
現場にいるのは清掃業者なので「証拠を見せろ」とかは言えず、本当の親族や大家が立ち会っている場合は何も言わずに退散するとか。
人の死、悲しみに付け込んで酷いことをする連中が世にはいるんですね。腹ただしいです。
あたいはむずかしいことはよくわかんないけんども、あたいは「グリコワンタッチカレー」派だったから、
「S&B」についてはよくわからないのだ。んでもって、カレー粉は「S&B」なのだ。
・・・「オリエントカレー」のチューブに入ってる黒い液体もあこがれたのだつるみん
炭酸ドリンクにタマゴをつけて一日ほっておいても、タマゴのカラはヤワくなんなかったけど、
お酢につけて半日経ったら、カラだけ溶けてブヨブヨの膜だけの卵のなったのっす。
・・・この時「マクってすげぇな!」と思ったのっすゆたか
ウチの弟が何でも鼻のアナに入れるやつで、硬貨を鼻のアナに縦に入れて変顔するように遊んでいたらば、
ある日、教材用の磁石を同じように入れてたら、奥に入って大騒ぎになって、
F市の駅裏にあった老舗?の耳鼻咽喉科に行って取ってもら…おうとしたら出てきた案件がありました。
親は鼻のアナよか細い鉄の棒(箸かも)を入れようとしてパニくってました。
御多分に漏れず、ピーナッツもやりまして(その頃は安かった秦野産)、
磁石よかもゴツゴツしてたからか、しっかりと鼻粘膜を傷つけ?鼻血を出しました、ほんとバカな奴です。
・・・我が家の恥ですです笑ってやってくんなませぇはじめっち
しっつもんですぅ~…。オモチをのどに詰まらせたら掃除機で吸い出す…ってぇ話があるんですけどぉ、
これホントなんですかぁ?逆に窒息しちゃうんじゃないですかぁ?
むかしニュースで真面目に報道してたのをよく覚えているんですけどぉ…
山本リンダさんも言ってるじゃないですかぁ、「ウワサを信じちゃいけないよぉ~」って、
・・・「ウラワにゃ ななつの 駅があるぅ~」のは本当だけどぉ…みならいかのん
4あほ様
コメントありがとうございます。
皆さん結構レトロな事をご存知ですね。
鼻の穴に・・・は幼少期従姉が鼻にマーブルチョコレートを突っ込んで取れなくなりました。
かなり大騒ぎしたのですが医者に行く前に私の父が奮闘して何とか取れました。
小さかった私も「どうしよう」と子ども心にパニックになったのでした。
お餅を掃除機で・・・
→非常に危険です。やってはいけないと思います。今では背中をたたく、胃の辺りを下から上に押し上げるなどの方法が推奨されていて各サイトに図解されています。
「ウワサを信じちゃいけないよ・・・」よくまあご存知で。年がばれますよ。お互いに。